ただ暗記すればいいわけではない社会の勉強方法
2020.01.16
地理・歴史・公民の3つの学習のコツ
地理は、世界・日本の各地の特徴を整理して覚えていくことが中心になります。
各地域で気候・地形・産業等を学習しますが、これらはお互いに関係しあっています。
たとえば、高知県で促成栽培がさかんな理由として、太平洋に面して温暖な気候であるという「地形の特徴」と、他の地域と時期をずらして作物を収穫することで高く売ることができるという「産業の特徴」が関係してきます。
このように、地理で学習する内容は、それぞれの関係を考えながらまとめていくと理解しやすくなります。
歴史に関しては、「何が原因になって」「どんなできごとが起き」「どんな結果になったか」という流れをつかむことが重要です。
たとえば鎌倉時代に出された「永仁の徳政令」について考えると、「元寇によって幕府の出費が増えて給料を払えなくなったこと」が原因となり、「御家人の借金を帳消しにすること」を目的として徳政令が発令されます。結果として「幕府への不満が高まり、鎌倉幕府の滅亡」へとつながっていきます。
このような歴史の流れを、年表等を活用しながらまとめていきましょう。
公民は、政治や経済といった現代社会の仕組みについて学習する分野となります。制度の説明等は堅苦しく感じる内容が多いですが、単に学校の成績のためだけでなく、中学生のみなさんの卒業後の生活でも特に役立つ知識が多く含まれます。
選挙の制度や外交問題等、ニュースでもよく聞く内容が中心になります。テストでは時事問題もよく出題されますので、日ごろから世の中のできごとに注意するようにしましょう。
社会の学習で大変なのは、他の科目と比べて暗記する内容が大幅に多いことです。逆に言えば、重要語句を暗記して説明できるようになれば高得点が取れるようになるので、努力が結果に結びつきやすい科目でもあります。
暗記を進めるにも、効率の良い方法というものがあります。短時間で記憶に定着しやすい学習方法を説明していきます。
社会の学習の進め方
社会の学習でやってはいけないことは、分からない問題で立ち止まって考え込んでしまうことです。数学や英語の学習ではすぐに解答を見ずにじっくり考えてみることも大切ですが、社会の場合は覚えていないところを思い出そうと考え込んでも時間の無駄になってしまいます。
最初は覚えていないところがたくさんあるのは当然なので、気にせずに解答を確認しながらどんどん進めていきましょう。ただし、覚えていなかった問題には、その場でチェックマークをつけて、後で確認したときにすぐに分かるようにしておくことが大切です。
チェックマークがついたところは、教科書の説明文等も見返しながら覚えなおしていくようにします。このとき、写真や図も意識しながら覚えると、より覚えやすくなります。復習できたら、チェックマークがついた問題を中心に同じ問題を繰り返し確認していきます。
最初はチェックマークがたくさん付いていても、何度も繰り返すうちにマークが減っていくはずです。
社会のテストでは、言葉の説明を文章で書く問題もよく出題されます。記述問題対策も、用語の暗記で使った問題で練習することができます。
同じ問題を使って、今度は問題文を隠して、解答を見ながら語句の説明ができるかを確認していきます。
用語の暗記はできていても、同じ言葉を説明するとなるとうまくいかないところも出てくるかと思います。ここでも、1回のチェックでうまくいかないところがたくさんあっても気にせずに、何度も繰り返し練習することが大切です。
この方法は、記述問題対策になるだけでなく、覚えた用語を記憶にしっかり定着させることにも有効な方法なので、地道に続けていくようにしましょう。